高橋先生のブログ

単角子宮の方の卒業。今後の経過が順調でありますように!

先日、単角子宮の方が卒業されました。長い道のりでしたが、参考にもなる方もいらっしゃると思いますので、ご紹介致します。

30歳代後半の方で、妊娠はするのですが流産を繰り返していました。当クリニックに来る前にすでに人工授精も10回以上、体外受精も受けていました。当クリニックでも体外受精をおこない、妊娠するも子宮外妊娠で卵管も切除することになったのです・その後もあきらめずに通院して頂き、数年前に、ついに当院で3回目の妊娠で無事に出産されました。

その後、2人目を希望されて来院。子宮内膜ポリープもあり、ポリープ切除術も施行。

2人目の治療でも、1回目の妊娠は流産。2回目の妊娠は、以前子宮外妊娠して切除した卵管の、残存部分にまた子宮外妊娠して手術となりました。今回のように子宮外妊娠して卵管切除しても残ったわずかな卵管の部分に子宮外妊娠することも希にあります。今回は単角子宮で子宮内腔が通常よりも狭く、子宮外になりやすかったのかもしれません。

合計、7回の流産、2回の子宮外妊娠を乗り越えての、今回子宮内の妊娠で無事に卒業されました。

まだまだ先は長いのですが、今後も順調に経過することを祈るばかりです。

今回のような単角子宮や、双角子宮などの子宮に問題があっても、必ずしも不妊原因にはなりません。ただ、流産は半数ぐらいが流産になるとされます。また、子宮内宮が狭いので、胚移植の際には子宮外妊娠になりやすいかもしれませんね。

注意は必要ですが、子宮奇形があっても諦めずに、がんばっていきましょう。