高橋先生のブログ

印象的な方々の卒業。

最近、合併症のある方、高齢の方々が、同じ日に数人卒業されました。
印象的であったので、ご紹介致します。

1)44歳、2回目の体外受精で妊娠、45歳で出産予定。クロミフェンーHMGで誘発し、3個採卵、2個新鮮胚移植して妊娠。現時点で今年の最高齢かも。AMHは0.32で、ビタミンC、D、DHEAが低く、アシストワンとDHEAを併用。

2)43歳、10回目の採卵周期で妊娠、44歳で出産予定。6cmの子宮筋腫核出術。41歳時に5回目の体外受精で妊娠するも流産。 今回、10回目の採卵周期に5個採卵、2個新鮮胚移植して妊娠。アナストロゾールーHMG誘発。AMHは0.71 アシストワン、メラトニン併用

3)39歳、重複子宮があり、他院のAIHも含めて5回するも妊娠せず。体外受精をして、凍結胚盤胞移植で妊娠、卒業。

4)33歳。糖尿病合併あり、メトグルコ(糖代謝改善薬)を使用。AIH5回後に体外受精を使用。1回目で5個採卵。新鮮胚移植1個で妊娠するも流産。凍結胚盤胞移植でも妊娠し卒業。

様々なリスクのある方は少なくありませんが、同一日にこれだけの方が卒業することは印象的でした。ちなみに全員、体外受精であり、顕微授精ではありませんでした。顕微授精は高度な技術ですが、顕微授精で妊娠率が上昇すると誤解される方も少なくありません。顕微授精は受精させる技術であり、妊娠率をあげる技術ではないのです。通常の体外受精で受精する方には、通常の体外受精の方が妊娠率が高いのですね。今回の方々は偶然かもしれませんが、全員体外受精でした。
出産まではまだ道のりが長いのですが、今後も順調に経過して元気なお子様が誕生される事を心からお祈りしています。皆さん(赤ちゃんも)がんばれ~!