境界型糖尿病がわかり治療後に妊娠/卒業したART反復不成功だった例
40歳直前、前医で、AIH10回、採卵4回、中止2回、胚移植5回の方が、1回の完全周期で妊娠/卒業されました。
「完全周期」とは最近使われ始めている言葉です(今後変わるかもしれません)が、1回の採卵で得られた胚のすべての成績を議論する考え方です。
BMI(体重÷身長(m)の2乗が約28(25未満が標準体重)だったので、75GTTという血糖の精密検査を行いました。その結果、境界型糖尿病(糖尿病の一歩手前:糖尿病予備軍)である事が判りました。糖代謝改善薬であるメトグルコを使用して、HMG注射での排卵誘発を行い、10個採卵(過去最多数)の採卵でき、1個新鮮胚移植。1個の凍結胚盤胞を得られて、その移植で妊娠され、卒業されました。前医では、誘発方法は、飲み薬+HMG注射での排卵誘発でしたので、今回は異なるHMG-アンタゴニストを採用しました。
1)BMIが25以上の方には、血糖の精密検査をお勧め致します。
2)不妊治療での糖代謝の管理は、糖尿病の管理とは異なります。不妊治療では、糖尿病の悪化をさせないことが目標ではなく、妊娠率を上げて、流産率を下げて、元気なお子さんを得られることが目的になります。したがって、糖尿病管理よりも、より積極的に介入する必要があるのです。この方のように、減量と、メトグルコを積極的に使用することで、良好な卵子を得られて、妊娠率が上昇することを期待するのですね。
3)反復不成功の場合には、再評価をして、今までとは異なることも取り入れては如何でしょうか。
「完全周期」とは最近使われ始めている言葉です(今後変わるかもしれません)が、1回の採卵で得られた胚のすべての成績を議論する考え方です。
BMI(体重÷身長(m)の2乗が約28(25未満が標準体重)だったので、75GTTという血糖の精密検査を行いました。その結果、境界型糖尿病(糖尿病の一歩手前:糖尿病予備軍)である事が判りました。糖代謝改善薬であるメトグルコを使用して、HMG注射での排卵誘発を行い、10個採卵(過去最多数)の採卵でき、1個新鮮胚移植。1個の凍結胚盤胞を得られて、その移植で妊娠され、卒業されました。前医では、誘発方法は、飲み薬+HMG注射での排卵誘発でしたので、今回は異なるHMG-アンタゴニストを採用しました。
1)BMIが25以上の方には、血糖の精密検査をお勧め致します。
2)不妊治療での糖代謝の管理は、糖尿病の管理とは異なります。不妊治療では、糖尿病の悪化をさせないことが目標ではなく、妊娠率を上げて、流産率を下げて、元気なお子さんを得られることが目的になります。したがって、糖尿病管理よりも、より積極的に介入する必要があるのです。この方のように、減量と、メトグルコを積極的に使用することで、良好な卵子を得られて、妊娠率が上昇することを期待するのですね。
3)反復不成功の場合には、再評価をして、今までとは異なることも取り入れては如何でしょうか。