高橋先生のブログ

IFFS(国際不妊学会)参加証拠写真

今回、横浜で開催されているIFFS(国際不妊学会)に参加してまいりました。


 
今回は、久々の国際学会発表です。昨年のハワイで行われた、アメリカ生殖医学会(ASRM)で、抄録を送ったものの届いてなかった、という、間の抜けた事がありましたが、今回はしっかりと届いていました。
ただ、抄録集を見ても、英語だとなかなか頭に入らないのですね。他の方の発表内容については、見通しは暗いのですが、理解できましたらば皆さんにもご紹介致します。本能的に、無意識のうちに、視覚の時点で、すでに英語にブロックがかかっているようです。
 
 
 今回の内容は、体外受精、顕微授精で、正常受精を確認する2つの前核(精子と卵子の核)が、0個、1個の場合でも、胚盤胞まで育つことがあります。
従来は、これらは異常な受精の可能性があるとされてきましたが、今回、最後に残ったこのような胚を患者さんの了解の上で移植すると、妊娠率や流産率は全く同じであり、27人の生まれた赤ちゃんでも、染色体異常の赤ちゃんが増えることもなかった、という内容です。
前核がみえないのは、単に観察した時間差の問題であり、染色体異常との関係はないと考えられます。このことは、他の施設からの報告もいくつかありました。
0前核、1前核であっても、胚盤胞まで進んだ胚は、問題なく使用できると考えられますね。

ポスターの発表では、ポスターを貼って逃げ帰ってきましたが、診療の現場では逃げずに日本語で診療しますので、皆さんご安心下さい。