高橋先生のブログ

44歳、採卵8回目、胚移植8回目で妊娠卒業された方

先日、44歳、8回目の採卵、8回目の胚移植で妊娠され、卒業された方がいらっしゃいました。
時間がかかりましたが、よく頑張られた方であり、ご紹介致します。

当クリニックには41歳で来院。
AMHは1.86と年齢相応。
採卵7回までは、HMG-アンタゴニスト法5回、ショート法2回で排卵誘発。この間、胚盤胞は1個のみでした。やはり年齢と共に胚盤胞になる胚も少なくなるのでしょう。

今回はロング法での排卵誘発でした。8個採卵、顕微授精で6個中4個授精。
2個新鮮胚移植し、2個着床妊娠。心拍1児のみ認めて卒業。胚盤胞1個保存。
対策は様々おこないましたが、アシストワン、DHEA、メラトニン服用。
ロング法はある程度卵巣機能が良くないとおこないにくいのですが、AMHが1.5以上ならばロング法を試してもよいかもしれません。この方はぎりぎりでしたが幸いに反応してくれた周期でした。
本当はもっと早くに結果が出て欲しいのですが、40歳を超えると、なかなか簡単にはいかないのです。実際には「やれることをすべておこなう」様なことになるのですね。
また、44歳になると、妊娠しても70%程度流産してしまいます。出産まではまだ長いのですが、良い経過である事を祈るばかりですね。