卒業例から学ぶ不妊治療(4)ART後の一般不妊治療での妊娠・卒業2例
凍結胚移植での妊娠出産後、一般不妊治療(HSG後のタイミング)での妊娠・卒業(今月9月)となったお二人をご紹介致します。このようなことは実際には珍しくはないのですが、1ヶ月でほぼ同時期におこりましたので、ご紹介致します。
今回は、36歳と37歳の方です。初回の妊娠・出産時には、人工授精をおこなっていましたが、原因不明で体外受精をおこない、凍結融解胚移植で妊娠、出産されました。今回も原因不明であるので、再度、子宮卵管造影検査と子宮鏡もおこなっており、AIHやタイミングをおこない、その上で時期をみてARTの予定でした。しかし、お一人はHSG後初回のAIHで妊娠し、残念ながらこれは流産となりましたが、その2ヶ月後にタイミング法で自然妊娠/卒業となりました。もうお一方もHSG後の初回の周期でのタイミング法・自然妊娠でした。ご本人も何がおこったのか?と驚いていました。今回のように、体が受精・胚移植で妊娠/出産した方も、次回の不妊治療の際に、ARTしか方法がない、と決めつけずに、再度一般不妊治療の検査(特に子宮卵管造影検査)は受けておいた方が良いのですね。基本は体外受精の方針であっても、それのみに決めつけると、妊娠の可能性を狭めてしまっている可能性もあるのです。少しでも妊娠する可能性を追求して良いのです。