高橋先生のブログ

45歳の妊娠/卒業。前医で5回の採卵・1回の胚移植後でした。

45歳。1回自然妊娠・出産経験あり。AMH=0.58

他施設で、5回採卵し、7個胚盤胞になり、着床前診断(PGTA)をおこないました。その結果、1個のみ胚移植できたとのことでした。これは年齢的には平均的なもので、「10個に1個程度が正常染色体胚」ぐらいなのですね。


この方は、ビタミンC、Dが低かったので、アシストワンを使用しました。

その上で、HMG-アンタゴニスト法で排卵誘発し、4個採卵、2個顕微授精をして2個とも授精。新鮮胚移植(4細胞)をおこない、妊娠/卒業となりました。初期胚凍結胚1個あり。

年齢的には、胚の8割ぐらいが染色体異常になります。PGTAは、多くの胚盤胞がある方には有効だと思いますが、少数の方にはPGTAの有効性はやや弱いもになります。今回のように、受精卵が少ない場合には、胚盤胞になるのも受精卵の5個に1個程度になります。今回のような場合には、PGTAにあまりこだわらずに、新鮮胚の移植や、初期胚凍結も選択肢となり得るのですね。

治療法を決めつけずに、広く可能性を考えて様々な治療法を選択する事も重要なのです。

今後の順調な経過を祈るばかりです。