高橋先生のブログ

20回目のAIHで、反対側の排卵で妊娠された単角子宮の方の例

今回、20回目の人工授精で妊娠された方が卒業されました。

希な例ではありますが、参考までにご紹介致します。

35才ぐらいの方で、単角子宮の方でしたが、すでに一子を自然妊娠・出産されていました。

まずは人工授精で治療を開始しましたが、10回おこなうも妊娠せず、体外受精も開始しました。

PCOであり、採卵数は多いのですがなかなか良い胚が得られませんでした。

したがって、人工授精も併用しつつ、結局20回目の人工受精で妊娠・卒業されました。

人工授精が結果的に20回おこなっているのですが、それでも妊娠する例はあるのですね。

また、もう一つ、今回の人工授精は反対側からの排卵で妊娠した可能性があるのです。

ときどき、卵管が閉塞している側からの排卵で妊娠することは報告されていますが、

今回も卵管がない側での排卵で、反対の卵管が卵を拾って妊娠された可能性があるのです。

今回の例では、

1)体外受精をおこなっていても、人工授精や自然妊娠する可能性もある事

2)人工授精は、5~6回が、ステップアップの目安だが、それ以降は妊娠しない、と言うわけではない事

3)卵管閉塞側の排卵の場合でも、妊娠する可能性はあるので、性交渉はもって無駄ではない事

などがあげられると思います。

皆さん、可能性が少しでも上がるように、総合的に不妊治療をがんばっていきましょう。