高橋先生のブログ

体外受精での、精子の採取場所(院内・自宅)の影響は大きくない!?3時間までは全く問題なし。

体外受精では、精子を出来るだけ院内で採取した方が、受精率/妊娠率が高いだろうとの期待があります。
したがって、無理をしてでも、ご主人が採卵に同行することがしばしばあるようです。
実際には、どの程度影響するのでしょうか。
今回、日本カウンセリング学会雑誌に、横田マタニティークリニックからその検討論文がでました。
これによると、
1)時間経過と共に、精子の運動率は低下する。しかし、採取後3時間以内では、運動率の低下はみられなかった。
2)体外受精では、精子採取後6時間までは、受精率は時間と共にやや低下する傾向はあったが、有意差はなかった。
3)顕微授精では、精子採取後10時間までは、受精率の低下はなかった。
4)体外受精でも、顕微授精でも、院内採取よりも、自宅採取の方が妊娠率が高かった。

自宅採取の方が妊娠率が高かった理由は、この論文でも明確には判っていませんが、たまたまである可能性が高いと思います。いずれにしても自宅採取でも悪い影響がないと言うことでしょう。
他の報告でも、精子採取後3時間までに、精子の処理を開始できれば、妊娠成績に影響はなかったとの報告があります。

当クリニックでは、8時半から採卵をおこない、精子の処理は来院時に精子を持ってきて頂けるならば8時半には開始します。したがって5時以降に精子を採取できるならば、妊娠成績には全く問題ないと考えられます。顕微授精では、朝3時以降ならば問題ないですよ

皆さん自宅採取の場合、あまり神経質にならず、心配せずに自宅採取をされて良いのではないでしょうか。