高橋先生のブログ

AMH<0.1で、体外受精6回目で妊娠、卒業した例

AMH<0.1で妊娠された方は珍しくないことは、何度もご紹介していますが、今回はAMH<0.1で、6回目の体外受精(当クリニックでは3回目)で妊娠、卒業された方をご紹介致します。
年齢は30歳代後半
他院で、ロング法2回(採卵数は2回とも2個)、クロミフェンのみ使用で1回(採卵数1個)、胚移植は1回のみでした。
当クリニックでは、AMH<0.1であり、
1回目はクロミフェンのみで1個採卵1個移植。
2回目はクロミフェンーHMGで、2個採卵1個移植。
3回目は、フェマーラと同様な薬の、アナストロゾールのみで2個採卵、2個移植で、妊娠、卒業されました。

いくつかのコメントを致します。
①AMH<0.1でも、年齢がまだ30歳代で、卵子がとれるならば、がんばってみる意義はあると思います。AMHは卵子の質ではありませんし、妊娠しにくい事を示しているのではありません。
②AMHが非常に低いときには、ロング法のようなHMG注射を多く使っても、必ずしも多数の卵子をとれるものではありません。その場合には、マイルドな方法の方が良いのでしょう。採卵数は多いほどキャンセル率も少なくありますし妊娠率も高くなりますが、AMHにより誘発方法を考える事は非常に重要でしょう。
③前医では3回中1回の胚移植でしたが、当クリニックでは3回とも移植できています。準備としては、DHEA、ビタミンCやDを測定し、低下していたのでCとD、DHEAを補充しました。また3回目の2ヶ月目にはサンビーマーも毎日使用しています。これらも効果があったと希望的な見方をしています。
④3回目は、誘発方法として、フェマーラと同様なアナストロゾールを使用しました。子宮内膜への悪影響が少ないとされる薬ですので、新鮮胚移植には有効かもしれません。

さて、勝手なコメントを書きました。
当クリニックでおこなったことが有効であったかどうか、どれが有効であったか、全く有効なものがなく偶然妊娠されたのか、それは残念ながら1例の報告では分かりません。
したがって当クリニックのやり方が有効であったとは断言しません。実際にはこのような例が蓄積されることで、有効であったかどうかが徐々に分かるものでしょう。
しかし、このような例があることを皆さんにお知らせする意義はあるでしょう。
また、「試してみる意義がありそうな方法」の紹介にはなると考えています。
皆さんの参考になりましたでしょうか。