高橋先生のブログ

45才、7回目のART(ICSI)での妊娠/卒業例。

先日、45才の方が卒業されました。(今年の最高年齢卒業例です)
前医での体外受精では、受精卵を得られずキャンセルとなっていました。


当クリニックには43才で来院されて、すぐに体外受精の治療を開始。
4回目の顕微受精で妊娠されたものの流産。

その後もICSIを継続し、7回目の採卵で、胚盤胞1個、初期胚2個の凍結保存となりました。
AMHは、0.63~1.12と年齢相応でしたが、以前の周期でも比較的卵子が採取できていたので、はじめてロング法で排卵誘発をおこないました。その結果、13個の卵子(過去最多)が得られたのです。ただし、年齢の問題からか、変性卵や未熟卵も多く、正常受精は6個でした。
その後に、凍結胚盤胞を1個移植して、幸い妊娠。今回卒業となったのです。

年齢的にはかなり厳しい中での治療でしたが、サプリメントは、アシストワン、メラトニン、レスベラトロール を使用していました。
今回、初めてのロング法で最多の卵子が得られて凍結保存できたので、異なる排卵誘発法も試してみる価値はあるということですね。
45才の年齢ですと、妊娠しても70~80%が初期流産してしまいます。今後、無事に経過していくことを祈るばかりです。
今後も、このような年齢の方も妊娠できるように、またがんばっていきたいと思います。