高橋先生のブログ

タクロリムスは、コロナ下でも使用出来る。

本日、東北ART研究会の、Web講演がありました。

免疫機能(Th1/Th2)のバランスが悪い方に、免疫抑制剤であるタクロリムスを使用すると妊娠率が向上する、とされており、最も経験多数の中川浩次先生が講演されました。

その中で、コロナが流行している現在においても、1日3mg(3錠)程度のタクロリムスでは、コロナ感染に対して問題はない、とのお話しでした。

もともとタクロリムスはエリスロマイシン系の抗生剤であり、「免疫抑制剤」に分類されているので、名前だけで使用をためらってしまっている状況とのことでした。

私も実際にそうでした。今後は、必要に応じて、タクロリムスの使用を考えていきたいと思います。

ただし、コロナ感染の予防は引き続き重要ですので、皆さん注意はしていきましょう。

また、タクロリムスを使用して妊娠されたときには、妊娠4週、6~8週、12週、20週ぐらいで、再度Th1/Th2のバランスの検査をして、使用量や使用時期の検討をする必要がある、とのことでした。当クリニックでも、タクロリムス使用時には、妊娠4週と6週ぐらいに再検査していきたいと思います。