高橋先生のブログ

新型コロナウイルスワクチン接種の提言が出ました(日本産科婦人科学会)

新型コロナウイルスワクチン接種への提言が本日(1月27日)なされました。
ワクチンが出来て間もないのでデータが少なく、妊婦さんへのデータはほとんどないようです。したがって、妊婦さんへのワクチン接種は各国で対応は分かれているようです。米国では消極的な推奨、イスラエルでは積極的な推奨。一方、英国やカナダではまだ推奨していないとのことです。
日本産婦人科感染症学会と日本産科婦人科学会からは、日本での指針が以下のように提言されました。
要約すると、
1)妊婦さんと胎児への安全性は確立していない。

  ・・・これは時間的に当然だと思います。今後1~2年でも安全性の確立にはならないです。したがって、この中での判断が必要になります。
2)しかし、感染拡大があるので、妊婦さんには同意を得たならば、ワクチン接種から除外しない。ただし、奇形などがおこりやすいとされる妊娠12週まではおこなわず、それ以降にする。

 ・・・つまり、ワクチン接種を推奨しているということです。安全性は保証されませんが、現状ではワクチンを受けるメリットが大きいとの判断ですね。

3)医療従事者、肥満/糖尿病などのかたは、ワクチン接種を考慮する。(つまり受けることを勧める)
4)妊婦さんの夫は、ワクチン接種を考慮する。(つまり受けることを勧める)
5)妊娠を希望する女性(つまり不妊治療中の方も)は、妊娠する前に接種を受けるようにする。 ワクチン接種後の避妊は必要ない。

というものでした。


不妊治療中の方は、出来るならば妊娠前にワクチン接種を受ける方が良いとのことです。ただし、一般の方のワクチン接種は秋ぐらいになるとの予想です。そこまで待つかどうかはまた悩ましい問題ではあります。

今回の提言は、基本的にはワクチン接種を推奨している内容だと思います。